真夜中の図書室

通訳案内士試験(仏語)合格までの記録と多言語読書の日々

人は人

語学学習の成功者というととかく試験合格者だったり、通訳・翻訳等に途従事している(儲かっているかどうかは別として)人が頭に浮かびます。これが言ってみれば語学について持っている私たちの固定的な考え方でもあります。

 

しかしながら私たちは個々人それぞれ能力も生活環境も違っており、同じことをやったとしても同じ結果が導き出せるわけでは決してありません。人は人なのです。

 

当たりまえの事ですが、ある試験の合格者が公開する勉強法をまねてあなたも同様の過程を辿ったとしても思ったような結果が出るとか限りません。否、ほぼ途中でそんなやり方を放擲してしまうのが目に見えています。

 

成功談は世の中にあふれています。しかし、失敗談はあまり注目されることもありません。失敗の形の中にはとても学ぶべき事がたくさん込められているはずなのに、どうしてか成功談にばかり世間の耳目が集まってしまいます。

 

成功談は詰まるところその人がある一定の過去のお話の集積(幾分デフォルメされていたりする)であって、現在も同様に継続しているかというとほとんどの場合ありません。特に試験についてはそうですね。そうして過去の美談をいくら眺めても自分が同様の結果を得られるわけでもなく、そうした談義に触れると一時的に精神な興奮を覚えやる気が出るくらいなものです。言い換えればそんな成功談はドリンク剤のようなもので、いくら見聞きしたところで自分の成長に大きく寄与することはほとんどありませんし、見聞きすればするほどまたそうしたものを欲しくなるという悪循環に陥ってしまうことさえ危惧されます。繰り返しますが人は所詮人。自分のスタイルが分かってない、出来てないのに他人の器を借りてきてもうまく機能してくれることはありません。

 

ですから大事なのは自分のスタイルを築くことであり、自らの世界観を培うことです。それがなくして他人の航跡を盲目的にたどっていてもどこにも行きつきませんし、決して自分が納得しないことでしょう。

 

語学試験を始め、これからいろんな試験が実施される時期です。合格という結果を求めて他人の全く自分とは違う他人の術を表面的に盗んだとしても、それが定着するかどうか。人は人。自分は自分。ネット隆盛の今だからこそアナログチックに自分は?ということを考えてみるのが全ての根本ではないかと思う次第です。

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