真夜中の図書室

通訳案内士試験(仏語)合格までの記録と多言語読書の日々

書虫⑪

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『EVERYTHING I NEVER TOLD YOU』中国語ver.

 

上海の書店で購入したもの。以前から中国語版があれば読みたいと思っていて読書リストに挙げていたのだが、偶然というか運命というべきか不思議な事に書店に入るとこの本がパッと目に入った。当然買わずにいられない。外国語で本を読むと言っても必ずしも面白いものばかりとは限らない。前回読んだ東野圭吾なんかとてもつまらないし、よくこんなんが売れてるなぁと逆に感心してしまうほど。逆に言えばそれだか薄っぺらい本を読んで良し悪しを決めている普段の私たちって一体なんだ?!と思ったりもする。

 

さて、内容はとても重い。とても軽い気持ちで読めるものではない。なにせ冒頭から娘の死で始まり、その顛末を克明に描いていく筋立てだから。読んでいてこんなに自分の周囲の空気が薄くなるような気持ちにさせられる小説も珍しいと思う。60~70年代のアメリカ社会における人種問題であったり、家族の問題であったりといったものがどれだけ根深いものであるか。安定的であるかに見えるものがどれだけ脆いものかということを考えさせられる。日本も似たり依ったりではあるが、どこか脆さを抱えていて、なんとかごまかしながら前に進んでいる点では何ら変わるところは無いのかもしれない。

 

おすすめしたい作品ではあるが、あまり愉快な話ではないのでその辺心して読まれることを望む。

 

次は仏語読書です。

 

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